男系絶対主義者に阻まれて女性女系天皇の公認と女性宮家の創設に関する議論が一向に進まずに10年以上経過してしまっている。
眞子様が皇籍離脱してしまった現在、女性女系天皇公認に向けての議論を早急にしなければならないのだが、多くの政治家は男系絶対主義に汚染されている状態。
これまで皇室は男系で続いてきた、とよく男系絶対主義者は言っているのだが、これは本当だろうか。
女性天皇は過去に8人10代が存在していてその中には母親から娘へ女系で皇位継承している例も存在している。
男系でずっと続いてきたという話はこの一例があるだけで嘘だと論破できてしまう。そもそも明治以前は男系で継がなければならないとうルールが存在しなかった。
それがなぜずっと続いてきた伝統ということになっているのか、意味がわからないのだ。
女性天皇が8人10代存在する時点で天皇が男でなければならいとか男の血をひく男系でないとならないとか、そんなこと関係なく継承されていたとわかるはずだ。
斉明天皇から天智天皇への継承は女系継承と言える
661年の7月に斉明天皇は病に倒れ崩御してしまう。ちなみに斉明天皇は第37代の女性天皇だ。
舒明天皇との間に生まれた中大兄皇子が皇位を継いで第38代の天智天皇となった。
女性天皇から産まれた中大兄皇子が継いだわけだから、これは女系継承と言える。
しかし、男系絶対主義者たちは斉明天皇の夫である舒明天皇が男であるから、これは男系継承だと主張するのだ。

ちなみに中大兄皇子が皇位を継いだ時にはすでに舒明天皇が崩御してから27年が経過していた。なので斉明天皇から皇位を継いだととらえるのが自然なのだが男系絶対主義者たちは舒明天皇の男の血が入っているから男系継承だと言い張るわけだ。
まあ、自分の都合のいいように物事を解釈したいだけに聞こえる。
百歩譲ったところで女系でもあり男系でもあるので「双系」である、というところだろう。少なくとも男系のみで継いだとは言えない事例だ。
元明天皇から元正天皇へは女性女系継承
第43代元明天皇から第44代元正天皇への皇位継承に至っては女性天皇から娘への継承であるから女性女系継承がここで行われたことになる。
男系でずっと続いてきたとか、真っ赤な嘘なのだ。
思いっきり女性女系継承してるやんけ、という話なのだが男系絶対主義者の主張はというと元正天皇の母親である元明天皇の夫が草壁皇子で草壁皇子は男の天武天皇から生まれているからそちらから見ていけば男系だというもの。
あのね…草壁皇子は天皇ではないからね。
直系で見ていけば元明天皇の側なので間違いなく女性女系継承なんだけどね。それを無理矢理男系という解釈をするというのが男系絶対主義者だ。

もっと言えば、皇統は天照大御神から始まっている。天照大御神は女性だ。
つまり皇統は女性から始まっているので全て女系だと言うこともできる。
でもね、これ本当に俺がTwitterで男系絶対主義の人から言われたのだけど「天照大御神は女性ではない、女性かどうかわからない」と。
いや、そんな珍説初めて聞いたぞと俺は返したが男系絶対主義者たちは延々と嘘レベルの話も交えながらマウントをとって論破した気になっているという酷い状態だ。
今回は女性天皇の時代 小林よしのり著 を参考にした。
2013年に出版されたものだがこの本を読んでから、女性女系天皇が認められず女性宮家も創設されないまま9年も経過してしまうとは思ってもいなかった。
政治家は男系絶対主義者に汚染されてる場合じゃないでしょ。