このコロナ騒動の最中に見なくてもいいものを見てしまったり聞かなくてもよいことを聞いてしまった人は多いはずだ。
それまではなんとなくこの人は頭のいい人なのかなと思っていたのがこのコロナ騒動の最中の行動や言動を見て評価が変わってしまった人もいる。
記憶がまだ鮮明なうちに俺から見ると奇行にしか見えない行動や言動をここに記録しておきたい。
嬉々としてアバター卒業式を執り行う感覚は受け入れ難い
大前研一という方、雑誌などで連載を持っていたりとかなり有名なので知っている人は多いと思う。
俺もこの方は別に嫌いということもなく、悪い印象は一切持っていない。むしろ雑誌の記事を読んで頭のいい人なんだろうなと思っていた。
大前研一主催のBBT大学(ブレイクスルー大学)というものがあり2021年3月にその大学の卒業式が行われた。
この模様がネットにあがっていてたまたま見かけたのだが、それを見て幻滅してしまったのだ。

この絵面を見てどう思うか?
俺は見た瞬間に、卒業式と言うより葬式のような状態になってしまっているなと思った。タブレットに映し出された卒業生の顔がどう見ても遺影にしか見えない。
タブレットの黒い縁の部分がいい感じに遺影額縁の雰囲気を醸し出してしまっていてね。
人によっては「あり」なのだろうか。
卒業生はこの様子に疑問を持たないのだろうか。ちょっと気持ち悪いなと思っても口に出せない雰囲気なんだろうなとも思うが。
のっぺらぼうの2輪か3輪かわからないが、車輪で動くロボットはなんなんだろうか。それにタブレットを貼り付けてアバターって言われてもさ…。
普通に卒業式をやってあげてほしい。現在の技術ではアバターと言ってもそこにいるかのような臨場感は出せないし、アバターの主である人間の方もその場に行って実際に卒業証書を受け取った感覚の1万分の1くらいしか感じ取れないだろう。
視覚や聴覚だけでなく全身で感じ取ったことでなければ思い出に残る本当の「経験」にはならないのではないか?
ある意味、人間というものを馬鹿にした行為とも捉えることもできる。
こんなもので、満足するものなのだろうか?
こんなものは定着しない。式場にしっかりと来てもらって、手渡しで直接、卒業証書を渡してあげなければ伝わらないことがあるのではないだろうか。
少なくとも俺だったらこんな卒業式には出席しないし、こんな扱いをする学長には不信感を抱くだろう。
これがよいものだと思って実行する方も、これに望んで出席する方もどうかしている。
言い過ぎだろうか?
いや、でも俺はこのアバター卒業式を嬉々として執り行う感覚を受け入れることはできない。
心の奥底から、これは違う、という叫びのようなものが聞こえてくるのだ。