統一教会の関連団体から政策の賛同を求める文書が自民党の議員に送られていた件が国会などで取り沙汰されている。
関連団体と言っても統一教会は関係ないわけではなく統一教会が国会議員に対して賛同を求めていた、ということだ。
もし統一教会が公共の福祉に益する団体で、言っていることも真っ当であるならば、賛同を求めてもよいのかもしれない。
しかし現実は真逆と言ってもいいくらいで、統一教会は日本の信者を集金システムの奴隷として扱っている。信者がマインドコントロール下で億単位の献金をしてしまい、その家族が崩壊するような事例が数多く起きている。
統一教会を批判するときに信教の自由を尊重しなければならないという人がいるようだが、それは関係ない、どんな宗教を信じるのも自由だ、そこは否定されていない。
問題は、宗教団体がその信者やそれに関わる人達を不幸にする自由はないということだ。これは信教の自由とは切り離された別問題だと俺は考えている。
統一教会は明らかに日本にとって危険な「カルト」だ、解散させるべきだろう。解散されてもなお統一教会の教えを信じたい人は信じればいい、信教の自由は保障されているのだから。
宗教団体ではなくカルト的な行動を取り締まる「反セクト法」
東洋経済オンラインに40年前フランスにおいて統一教会の信者を脱会させようとしてその信者を誘拐するという事件が起きてそれが社会を変えたという記事が掲載されている。フランス「40年前の統一教会事件」が社会を変えた
この事件以降フランスでは「カルト」の存在が一般的に認識され、法律を含めたそれを規制する仕組みが形成されてきた。
40年前のフランスですでに統一教会が問題視されていたというのも笑えるが、話を戻す。
個人の信教の自由を尊重しながらカルトの犯罪行為や反社会的行為をどう取り締まるか。1995年には173のカルトを掲載したリストが公開されたがこれは差別的であるとして廃止されている。
2001年に「反セクト法」がフランスで成立する。各カルトをMIVILUDESという組織が調査したうえで10項目からなる基準をもとにその危険性を評価している、その10項目は以下。
・「精神的不安定化」 | |
・「法外な金銭の要求」 | |
・「元の生活環境からの断絶」 | |
・「身体に対する危害」 | |
・「子供の強制的な入信」 | |
・「反社会的言説」 | |
・「公共の秩序の侵害」 | |
・「数多く訴訟を抱えていること」 | |
・「通常の経済回路からの逸脱」 | |
・「公権力への侵入の企て」 |
この項目を見ると統一教会は半分以上の項目に引っかかってくる。反セクト法が作られた発端が統一教会から信者を脱会させようとした事件なのだとしたら当然といえば当然なのかもしれない。
ちなみに「セクト」とは「カルト」とほぼ同意と考えてもよいが「セクト」の方が宗教団体以外の組織や個人でも上記の10項目にあてはまる行為をした場合は「セクト」として扱うので「セクト」という言葉の方が対象とする範囲は広い。
今回のブログの参考にした倉持麟太郎さんの「このくそ素晴らしき世界」の「フランスのカルト規制から日本社会を診る」リンク↓
政治家とは本来弱者を守るべき存在ではないのか
「反セクト法」は弱者を守るという視点が重んじられている。経済的あるいは精神的に独立した個を確立できていない子供や弱い立場にある人間ほど「カルト」の悪影響を受けやすいからだ。
そして「カルト」というのは宗教的な目的から離れたところで関わる人の自由を侵害し幸福の追求を毀損するものであるから信教の自由があるからと言って「カルト」が守られることはなく、政治や法による規制の対象となり得る。
統一教会は日本の女性をターゲットにし、結婚という餌をぶら下げて韓国の下層の男と結婚させ女性から富を巻き上げるということをしてきたし、今もしているのだろう。
そして宗教2世という言葉を最近耳にするが、統一教会の信者を親に持つ子供は自分の意思に関係なく入信させられてしまうことがある。はっきりこれを虐待だと訴える宗教2世も存在する。
なぜ自民党などの日本の中枢にいる政治家が、人々を不幸に追いやっている統一教会という「カルト」の集会に顔を出して挨拶などしているのだ?なぜ「カルト」が突きつける政策協定という書類にサインをしてきたのだ?なぜお墨付きを与えてきたのだ?弱者を守るのが政治家の役目ではないのか?俺にはやっていることが弱者の無視にしか見えない。
そして国民の幸福ではなく、個人的な都合を優先させる政治家のボスが、安倍晋三だったということだ。
自民党の議員をはじめとする政治家は、そんな歪んだ姿勢で政治を執り行ってきたのだ、しかも10年以上も。日本という国が衰退するのも当たり前だと思ってしまう。国の中枢にいる政治家の理念が歪んでいるどころか、統一教会の顔色をうかがいながら政策を決める政治家や政党がまともに機能するわけがない。
選挙の票稼ぎや選挙活動をボランティアで手伝ってくれるからという私的な事情で、簡単に弱者を切り捨ててきた罪は重い、政治家としてあるまじき行為だ。
そして統一教会はそれなりの処分を課すべき「カルト」であることは間違いない。宗教法人格の剥奪はすべきだ。もともと宗教の体をなしていないから宗教団体なのかどうかもあやしいのだ、一刻も早く処分を実行すべきだ。